【ドイツ】保育園就職までの道のり

私は、現在ドイツのNRW州でErzieherin(保育士)として働いています。
いまの保育園で働き始めてから、2年が過ぎました。

「ドイツで保育士として働きたい!」と思ってドイツに来たのですが、なかなか思ったようには上手くいかないこともありました。

この記事では、私の一例ではありますが、ドイツに来てからどのように保育士として就職したのかをお話したいと思います。

何かの参考になれば幸いです。

日本の保育士資格の書き換え

まず、ドイツに到着してから私がやらなくてはいけないことは、ドイツの保育士資格を得ることでした。(日本にいながらでも申請することは可能です)

ドイツでは、ドイツ国外で取得した職業資格をチェックしてもらい、ドイツでも有効な資格に書き換えてもらえるシステムがあります。

そのためには、役所に必要書類を提出し、職業資格の承認手続きを申請します。

提出書類は、たとえば

●保育士資格の証明書
●保育士資格の証明書をドイツ語に翻訳したもの
●大学や専門学校の卒業証明書(日本語+ドイツ語もしくは英語)
●大学や専門学校の成績証明書(日本語+ドイツ語もしくは英語)
●B2以上の語学証明書(職種によって申請の際に求められる語学レベルは異なります)
などです。

資格の承認手続き申請には、細かい注意事項などが多くあります。
州によっても異なります。
詳しくは、ドイツ連邦教育・研究省のHPで確認して下さい。(英語もあり)

また、資格の承認手続きについては私の違う記事でも少し紹介しています。
ドイツで働く【専門職の場合】日本の資格で働けるのか?

しかし、この手続き。
本来であれば、3カ月ほどで結果が出なくてはいけないそうですが、紆余曲折あり、私の場合は最終的な結果が出るまでに8カ月かかりました。

その間、労働許可のない私は優しいホストファミリーの支援を受けながら貯金を崩して生活をしていました。
滞在許可のためにも、ドイツ語能力のためにも、地元の市民学校(VHS)でドイツ語コースを受けていました。

しかし、無事に(?)私の日本の保育士資格はドイツのstaatlich anerkannte Erzieherin(保育士の国家資格)を得ることができました。

日本の専門学校を卒業して、この資格承認手続きをした人の話では、すぐに認められずに何年か学校に通う、もしくは実習をしなくては資格が認められないという話も聞いたことがあります。

私は4年生大学を卒業しているから認められたのでしょうか…?
本当にさまざまな経験を聞くため、審査基準は謎です。

就活

ドイツの保育士資格を得てからは、いっきにいろいろなことが進みました。

私は、8カ月間結果を待たされている間、いてもたってもいられず、フライング気味に保育所や福祉施設に履歴書を送っていました。

私は、日本の保育士資格・幼稚園教諭免許は持っていましたが、現場経験はありませんでした。
そもそも、大学卒業と同時にドイツに来ていたので、社会人経験自体ありませんでした。

資格なし・未経験・外国人な私を相手にしてくれるわけもなく、履歴書を送っても反応がありませんでした。

資格を得てから、その状況ががらりと変わります。

やはり、国家資格は強いのです。

私は、未経験・非母語話者にも関わらずいっきに面接の招待が届きました。
特に、大都市の保育園からの反応が良かったです。

そのまま、面接に呼ばれた保育園を受け、その1週間後には合格通知を受けました。

資格を得てから、1カ月も経たないうちのできごとです。
8カ月間、ただ結果を待っていただけの日々が嘘のよう。

国家資格。たった紙切れ1枚ですが、絶大な力を持っていました。

結局、最初の合格通知で即決した私は、1園しか面接を受けることなく就職先が見つかりました。

でも、いきなり保育士としては働けず…

しかし、私が未経験であること、さらに非母語話者であるという理由から、会社から私をまずは半年間、有給の実習生として雇いたいと言われていました。

私の方としても、最初の半年間、誰かについて仕事を学びたいと思っていたので、喜んでその提案を受け入れました。

問題は、実習生では労働許可と滞在許可がおりないということでした。

AusbildungやFSJなど、特別なプログラム内の実習であれば問題ないのですが、単純な実習生ビザというものはドイツにありません。(2020年7月現在)

そのため、会社は私を最初の半年間はpädagogische Mitarbeiterinという、保育士(Erziehrin)よりはお給料は低いけど実習生よりは高いというポジションを用意してくれました。

そして働き出して半年後、約束通りErzieherin(保育士)として再雇用されました。
(※同じ職場以内で職種名が変わる場合でも、外国人局への報告は必要だそうです)

労働許可の申請

私は、単身でドイツに乗り込んできた日本人です。

そのため、ドイツで働くためには労働許可が必要でした。
私が一番心配していたのは、この労働許可でした。

ドイツで就職するための情報収集をしていた際、よく「EU圏外の外国人を雇う場合、会社はドイツ国籍もしくはEU内の労働者を優先して雇わなければならない」と目にしていたからです。

また、ドイツには政府が公式に発表している「人手不足職業リスト」みたいなものがあります。
このリストに載っている職種である場合、就職先さえ見つかれば労働許可は問題なく降りると聞いていました。
例えば、介護士や看護師がこれにあたります。
しかし、保育士やその他の保育園で働く職種はこのリストに載っていませんでした。(2018年当時)

とにかく、やってみなくちゃわからない状態。
ドイツでサバイバルしている人であれば、このような状況に身を置くことはめずらしくはありません。

さらに、雇う側もEU圏外の外国人を雇う際には用意しなければならない必要書類があり、手間に感じて外国人を雇うことも避けることもあり得ると聞いていました。

しかし、面接でその旨を現在の社長に話したのですが、だからといって不利になるようなことはなかったようで、必要書類を用意してくれました。
それだけ、人手不足だったということだと思います。

こうして、労働契約書と会社からの書類を持って外国人局に労働許可と滞在許可を申請し、心配をよそに2週間後には晴れて許可を受け、働くことができる身となりました。

私の場合は、その保育園でしか働いてはいけない制限付きの労働許可と、3年の滞在許可でした。

2年後…

多くの人がそうであるように、最初に私がもらった労働許可は、労働契約を交わし、労働許可を申請したその会社でしか働いてはいけない制限付きのものです。

また、労働許可と滞在許可は結びついており、その仕事を辞めればドイツにいることもできなくなるものです。

2年同じところで働き続ければ(年金を収め続ければ)自由労働市場に出れると説明を受けていたのですが、実際に先日外国人局に行ってみると、労働許可の制限を消してくれました。

今の私は、転職し放題です。
仕事を辞めても、滞在許可の有効期限内はドイツに居続けることもできます。
転職の際も、いちいち外国人局に報告する必要はないと言われました。

まとめ

この記事では、単身ドイツで保育士として仕事を得るまでの流れを紹介しました。

ドイツでも、都会は特に保育士不足が深刻です。
特にNRW州は、保育施設の充実に力を入れているようですが、現実的には保育士が足りていません。
保育士は働きたい園を選べる状況だと聞きます。

そのため、外国人・未経験でも、私の会社のように雇ってくれる園はたくさんあると思います。

国家資格さえあれば、ドイツで保育士として働くことはそんなに難しくないのです。

この記事が何かの参考になれば幸いです。

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